
訪問看護ステーションでは、2024年6月からオンライン資格確認とオンライン請求システムが開始され、2024年12月からに義務化される予定です。
このシステムを導入することで、利用者の保険資格をリアルタイムで確認し、請求業務をオンラインで行えるようになります。
本記事では、オンライン資格確認とオンライン請求のしくみや導入のメリット、補助金について詳しく解説します。
INDEX
- 1.訪問看護におけるオンライン資格確認とは
- 1.1.訪問看護におけるオンライン資格確認の概要
- 1.1.1.モバイル端末を使ったオンライン資格確認
- 1.1.2.資格確認端末を使ったオンライン資格確認
- 1.2.健康保険証や資格確認書での資格確認も可能
- 1.3.訪問看護におけるオンライン資格確認のメリット
- 1.4.資格確認の流れ
- 1.4.1.初回(利用者宅)
- 1.4.2.2回目以降(訪問看護ステーション)
- 1.5.スケジュール
- 1.6.経過措置
- 2.訪問看護のレセプトオンライン請求とは
- 2.1.訪問看護のレセプトのオンライン請求の概要
- 2.2.訪問看護におけるレセプトオンライン請求のメリット
- 2.3.スケジュール
- 2.4.経過措置
- 3.訪問看護のオンライン資格確認・オンライン請求で導入が必要な機器
- 3.1.モバイル端末
- 3.2.資格確認端末/オンライン請求端末
- 3.3.レセプトコンピューター
- 3.4.ネットワーク回線
- 3.5.電子証明書
- 4.訪問看護のオンライン資格確認・オンライン請求に関する補助金
- 4.1.補助対象
- 4.2.補助額
- 4.3.申請期間
- 5.訪問看護オンライン資格確認・オンライン請求システム導入の流れ
- 5.1.(1)導入支援事業者・レセプトコンピューター事業者へ相談
- 5.2.(2)発注
- 5.3.(3)導入・システム改修
- 5.4.(4)運用テスト
- 5.5.(5)補助金申請
訪問看護におけるオンライン資格確認とは
まず、オンライン資格確認について解説します。
訪問看護におけるオンライン資格確認の概要
オンライン資格確認とは、支払基金や国保中央会(※)とオンラインで接続することで、医療機関などが患者の保険資格を即時に確認できるしくみのことです。
医療機関や薬局では、顔認証付きカードリーダーを窓口に設置してオンライン資格確認を行います。
一方、訪問看護では以下2種類の機器を使ってオンライン資格確認を行います。
(※)支払基金(社会保険診療報酬支払基金)と国保中央会(国民健康保険中央会)は医療費の明細書(レセプト)の内容が適正かを審査し、適正な医療費を保険者へ請求する機関です。
モバイル端末を使ったオンライン資格確認
訪問看護では、マイナンバーカードを読み取れるモバイル端末を使い、利用者宅で保険の資格確認を行います。
ただし、単にカードをかざすだけでは資格確認できず、4桁の暗証番号を入力するなどの本人確認作業が必要です。

資格確認端末を使ったオンライン資格確認
訪問看護ステーションに設置された資格確認端末からも、利用者の保険資格を確認できます。
2回目以降の訪問では、再照会機能を利用して利用者の最新の資格情報をあらかじめ確認できるため、訪問時にマイナンバーカードを使って本人確認する必要がなく、利用者の手間が軽減されます。
また、利用者の同意がある場合は、資格情報に加え、診療や薬剤情報、特定健診情報なども閲覧できます。

健康保険証や資格確認書での資格確認も可能
マイナンバーカードを保有していない利用者の場合、現行の健康保険証や資格確認書(2024年12月以降配布)を用いて資格確認を行うことができます。
訪問看護におけるオンライン資格確認のメリット
訪問看護におけるオンライン資格確認のメリットは、次の2つです。
- ・レセプトの返戻が減る
- ・利用者の薬剤情報や特定健診等の情報を閲覧できる(利用者の同意がある場合)
退職や引越しなどで、利用者が誤って無効な保険証を提出してしまうことがありますが、その場合は「保険の資格過誤」としてレセプトが返戻されてしまいます。
オンライン資格確認を導入することで、即時に資格情報を確認できるため、誤った資格情報の記入を防げるでしょう。
また、利用者の同意を得た場合、薬剤情報や特定健診の情報を閲覧できるようになり、日々の看護活動に役立てることができます。
資格確認の流れ
訪問看護におけるオンライン資格確認の流れは、次のとおりです。
初回(利用者宅)
- 1.「薬剤情報等の提供に関する同意」の有無を利用者に確認
- 2.本人確認を行いモバイル端末でマイナンバーカードを読み取る
- 3.資格情報がモバイル端末に通知される
初回は、マイナンバーカードが利用者本人のものであることを証明するため、本人確認を行う必要があります。

認証方法は、以下3種類があります。
- ・4桁の暗証番号の入力
- ・顔認証
- ・本人を目視で確認する(2024年度内に実装予定)
2回目以降(訪問看護ステーション)
2回目以降は、訪問看護ステーションにおいて再照会機能を使ってあらかじめ最新の資格情報を取得することができます。
- 1.資格確認端末からオンライン資格確認システムにアクセス
- 2.資格情報を確認
資格確認端末からは、診療や薬剤情報、特定検診情報等も閲覧可能です(利用者の同意がある場合)。
スケジュール
訪問看護ステーションでは、オンライン資格確認が2024年6月1日に開始され、2024年12月2日から義務化されます。
なお、医療機関・薬局においては、2023年4月からオンライン資格確認が原則義務化されています。
経過措置
以下の事情がある場合は、経過措置を適用できます。
出典:01_留意事項通知案(訪看オン資・オン請求) (mhlw.go.jp)
経過措置を適用する場合は、2024年10月31日までに届け出の提出が必要です。
また、それぞれの経過措置に期限が設けられていますので、措置が恒久的なものではない点に注意が必要です。
訪問看護のレセプトオンライン請求とは

訪問看護のレセプトのオンライン請求について解説します。
訪問看護のレセプトのオンライン請求の概要
訪問看護ステーションでは、「介護保険適用になる訪問看護」と「医療保険が適用になる訪問看護」を提供していますが、これまで医療保険の請求については紙による提出が求められていました。
オンライン請求では、この医療保険分の請求手続きがネットワーク回線を通じて行われます。
具体的には、コンピューターを使用してレセプトを作成し、セキュリティが確保されたネットワーク回線を介して、請求データを審査支払機関に直接送信します。
訪問看護におけるレセプトオンライン請求のメリット
オンライン請求の導入によって、以下の点で業務を効率化できます。
- ・印刷代や発送費用、持ち込む手間の削減
- ・返戻レセプトや振込額をデータで受け取れる
オンラインで請求するため、紙の印刷や発送にかかる費用が不要です。また、訪問看護ステーションから審査支払機関への持ち込み作業も省略できます。
オンライン請求では、審査支払機関から返戻レセプトや振込額が記載された明細などがデータ形式で戻ってきます。これにより、手作業で紙を見ながらソフトに情報を入力する手間が省け、事務作業の時間を短縮できるでしょう。
スケジュール
訪問看護におけるオンライン請求は、2024年7月請求分から開始され、同年12月請求分から義務化されます。
経過措置
以下の事情がある場合は、経過措置を適用できます。
出典:01_留意事項通知案(訪看オン資・オン請求) (mhlw.go.jp)
経過措置を適用する場合は、2024年10月31日までに届け出を提出する必要があります。
また、各経過措置には期限が設けられており、一時的な措置であることに留意する必要があります。
訪問看護のオンライン資格確認・オンライン請求で導入が必要な機器
訪問看護におけるオンライン資格確認とオンライン請求導入のために必要な機器は、次のとおりです。
(※)通信が許可された端末であることを示す電子証明書のインストールが必要
モバイル端末
利用者の自宅において保険資格を確認するため、マイナンバーカードを読み取れるスマートフォンやタブレット端末が必要です。
資格確認端末/オンライン請求端末
訪問看護ステーションで資格確認を行い、また医療保険のレセプト送信を行うために使用します。
レセプトコンピューター
オンライン請求をするにあたって、レセプト作成ソフトが入ったコンピューターが必要です。介護保険用のレセコンを改修し、医療保険用と兼用することも可能です。
なお、医療用レセプトの送信は前出の「資格確認端末/オンライン請求端末」から行います。
ネットワーク回線

オンライン資格確認とオンライン請求を始めるにあたって、新たにネットワーク回線を敷設する必要があります。
このネットワーク回線は、インターネットとは分離されている安全性の高い回線であり、情報の安全な送受信を保証します。
電子証明書
オンライン資格確認とオンライン請求を実行するには、許可された端末であることを示すための電子証明書が必要です。
「医療機関等向け総合ポータルサイト」で申請し、通信を行う端末にインストールします。
訪問看護のオンライン資格確認・オンライン請求に関する補助金
訪問看護のオンライン資格確認とオンライン請求システムの導入に関する補助金の情報は、以下のとおりです。
補助対象
補助金の対象となる項目は、以下のとおりです。
- ・オンライン資格確認の導入に必要となる資格確認端末(電子証明書を 含む。)の購入等
- ・レセプトコンピューターに組み込むパッケージソフトの購入(基礎的 費用以外のカスタマイズ費用は除く。)
- ・オンライン請求回線初期導入(回線の帯域増強やISDNからの切り替えを含む。)
- ・オンライン請求回線の帯域増強、オンライン資格 確認の導入に必要となるレセプトコンピューター等の既存システムの改修(ネットワー ク整備等に係る経費、薬剤情報及び特定健診情報の閲覧のための改修に係る経費を含 む。)
- ・オンライン資格確認を行うためのモバイル端末の購入及びオンライン資格確認等 の導入に附随する訪問看護ステーションへの実地指導等
出典:オンライン資格確認・訪問看護 – 訪問看護関係補助金の申請 (service-now.com)
補助額
補助金の上限額は429,000円(税込)で、実費分がこの額まで補助されます。
申請期間
補助金の申請には以下の期間が設けられています。
- システム導入完了期限:2024年11月30日まで
- 補助金申請期限:2025年5月31日まで
システムの導入を完了した後、申請期限までに補助金の申請を行う必要があります。
補助金制度を利用することで、訪問看護のオンライン資格確認とオンライン請求の導入にかかる費用の負担を軽減できます。
訪問看護オンライン資格確認・オンライン請求システム導入の流れ
訪問看護ステーションにおいて、オンライン資格確認とオンライン請求システムを導入する際の一般的な流れは以下のとおりです。
1.導入支援事業者・レセプトコンピューター事業者へ相談

最初に、導入を支援する業者やレセプトのベンダーに相談します。導入に必要な機器やソフトウェアの見積を依頼し、詳細な提案を受け取りましょう。
見積対象となる項目は以下のとおりです。
- ・モバイル端末
- ・資格確認兼オンライン請求用端末
- ・レセプトコンピューター
- ・ネットワーク回線
2.発注
見積を確認し、必要な機器やソフトウェアを発注します。補助金の利用を検討する場合は、補助対象となる項目を確認し、発注内容を調整しましょう。
3.導入・システム改修
電子証明書の発行申請を行い、システム導入時にインストールできるよう準備しておきましょう。そして、機器の設置やソフトウェアのインストール、ネットワーク回線の敷設など、実際の導入作業とシステムの改修を行います。
4.運用テスト
導入されたシステムの運用テストを行います。現状から変更になった点を確認しましょう。
5.補助金申請
システムの導入が完了した後、補助金申請の準備を行います。申請期限を確認し、補助金の申請に必要な書類を提出します。
まとめ
オンライン資格確認では、利用者の保険資格を即座に確認できるようになり、誤った請求を防止することができます。オンライン請求では、紙ベースからネットワークを通じた請求方法に移行され、印刷や発送のコストが削減されます。 導入には機器や回線の整備が必要ですが、補助金制度を利用することで初期費用の補填が可能です。スムーズな運用を目指して、計画的に導入することをおすすめします。
※記載している内容は、掲載日時点のものです
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