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【導入事例】「DoRACOONモバイルルーターU3 DOR02」がアイデアを広げ組織活動をも活性化に導いた

2021-9-9

導入構成

導入機器

U3_DOR02(3台)

利用用途

ICTサポーターやシニアアドバイザーなど地域活動を推進するユーザにDoRACOON端末を貸し出し自治会館・公民館など会議やサロン活動をする場所で活用

導入経緯

移動型スタイルが実現できることや手軽に早期導入できることがお客さまのニーズにマッチ

コロナ禍においてICT化が一層推進される環境にある地方自治体でも新たな機器の導入や通信手段の選択は切実な課題です。DoRACOONモバイルルーターU3 DOR02(以下、U3)を導入した大阪狭山市福祉協議会さまを訪問し、総務地域課の地域担当、主任 金城 宏樹(きんじょう ひろき)様、主任 杉江 範晃(すぎえ のりあき)様にお話を伺いました。

ICTツールを活用した「地域住民の新しいつながり方」

―DoRACOON導入前の状況をお聞かせください。

「アイデアはあるけれども、実現する環境がない」
ICTツールを活用した「地域住民の新しいつながり方」を模索している状況でした。

大阪狭山市社会福祉協議会では地域福祉活動の推進にあたり、市内に9つの地区福祉委員会を設置しています。

地区福祉委員会では様々な福祉課題について話し合うため、自治会代表者・民生委員・主任児童委員・ボランティア代表者等の幅広い世代の方々約20名が集い、定期的に会議を開催し、地域ごとの福祉課題の解決に向けた話し合いが行われます。地域の特性にあわせた様々な事業を展開しながら「住み慣れたところで、誰もが安心して、その人らしく暮らし続けられる地域」の推進を図っています。

また、社会福祉協議会では、そんな地域福祉の基盤である地区福祉委員会の活動を通して育まれる「地域住民の絆・活躍の場づくり・ふれあいの機会の創出など」を地域の特性に合わせきめ細かく支援をしています。

金城さま:私どもは日ごろ地域の皆さまと集まり、福祉の課題に対してどのような事業やボランティア活動ができるかを話し合い、地域の助けあいを進める活動を支援しています。しかし、コロナ禍で一度に集まれる人数の制限や集まる活動自体を遠慮したい方々の増加により集うことへの負荷がかかるようになりました。

例えば「お子さまとお年寄りが集まり3世代で交流しよう」「一人暮らしの高齢者の方々と集まり一緒にお弁当を食べよう」といったふれあいの機会を企画╱実施していましたが、こうした密な環境となる活動を推進できず既存事業を見直さなければならない状況に直面しています。

従来のつながりの場を途切れさせないためにも、まずは出来ることを実現するための話し合いの場を設けたいと検討していました。地域の主要なメンバー方と少人数で集まり話し合う機会はありますが、地域福祉は「みんなで話し合い多くの方の理解を得る」ことで醸成されていきます。少人数で話し合うだけではこうした地域福祉が育たないんです。

杉江さま:コロナ禍における新たな課題に直面すると同時に、従来の課題である広報活動の変革も必要でした。より多くの地域の皆さまに私どもの事業を知り参画していただきたい。現在、社会福祉協議会の広報は大阪狭山市社協だよりやFacebookを使った文字による活動状況の報告にとどまっており、ICT化に取り組むにあたりYouTube動画を利用した広報活動をスタートすることも課題のひとつでした。

導入の決め手

―DoRACOON導入に至るまでと決め手、その理由をお聞かせください。

課題を解決する手段のひとつとして通信環境の確保は必須でした。
同時に「導入や使用方法の手軽さ」を備えていることが条件でした。

ある地域活動団体へのアンケート結果によると地域住民の8割がスマホを持っていますが、WiFi環境が自宅にない方々も多く、「ボタンが沢山ついている」「モニターや配線がややこしい」など視覚的にも操作的にも複雑さを感じてしまうと導入は難しいと考えておりました。

検討期間にNTTメディアサプライの方が私ども職員の前で丁寧なデモンストレーションをしてくださったこと、そして2週間の貸し出し期間にデモ機を試用できたことが導入決定につながりました。

杉江さま:今回導入したモバイルルーターU3は1台でノートパソコンやタブレットが8台、同時に接続可能で、より具体的に動画配信による企画の実現をイメージできました。サロン活動を実施する方々を対象とした研修会で、Zoom、YouTube、現地集合の3つの参加方法を同時開催で試してみました。動画視聴による参加者が多く、新しい企画や運営の方向性に手ごたえを感じる試用期間となりました。

また据置型タイプのルーターYT60とモバイルルーターU3で迷いましたが、手軽さを重視して持ち運び可能なU3を選択しました。DoRACOONはマルチキャリア対応で通信状況の良いキャリアを自由に選択してくれること、1日の通信使用量10GBは翌日には更新され通信容量を新たに使用できること、この2点も導入の決め手でした。

金城さま:サロン活動の中心はシニア世代です。ICTの活用に慣れず苦手意識を持つ方が多くいらっしゃいます。例えば、スマホをお持ちでLINEのみを使用する方に「LINE電話で会議をしましょう」と呼びかけても「ちょっとわからないので」という反応があり 新しいツールを取り入れることへの不安な想いに直面しましたまたWiFiがインターネットにつながる仕組みがわからない方もいらっしゃいます。

DoRACOONでしたら30秒程度で簡単に実演╱説明ができ、どなたでも理解できるので抵抗を感じず使い始められます。タブレットにもIPアドレスを自動で払い出すよう設定し、ボタンを押して電源を入れQRコードを一度読み取れば、次回から自動で通信がはじまるので使い始めのハードルが低いことも決め手でした。

若手職員をリーダーに、内部組織活動も活発に!

―DoRACOONモバイルルーターU3の導入後の変化やご活用方法などを教えてください。

「地域に貸し出す仕組みづくり」と「住民が住民を支える仕組みづくり」を
実現する。

若手職員をリーダーに、社会福祉協議会の内部組織活動も活発に!

DoRACOONモバイルルーターU3の導入後の変化

金城さま:地域福祉に携わる職員は移動が日常です。この移動型のDoRACOONモバイルルーターU3は使ってみてほんとうに手軽だと感じています。自治会館や公民館は通信環境が整っていない所も多く、モバイルルーターU3を含めたICTツールは持ち出すことを前提とした運用です。初めに地域に貸し出す仕組みを作りました。

地域活動でのICTツール活用には2つの軸を持っています。

1,会議やサロン活動で利用するボランティアの方に貸し出す。

2,地域の方に対しICTツールの使い方をサポートできる方を増やす。

特に2番目について「ICTサポーター養成講座」の開催を予定しています。

この講座はICTツールの扱いに長けた地域の方が、シルバーアドバイザーとして参加者にその知識を教える場でもあります。ICTツールを苦手と感じる方が受講することで、「モバイルルーターを使おう」「Zoomを使ってみよう」という気持ちになり、 使い方を学んだ方が地域に戻って他の方にも気軽に教えていくという良い循環が生まれると思います。このように、より地域でのICT活動の裾野が広がっていくことも期待しています。地域の皆さまにとって楽しみの一つになると嬉しいです。住民が住民を支える仕組みづくりは大阪狭山市福祉協議会が目指す姿です。

地域の方だけでなく職員の働く環境にも注目しています。

杉江さま:私どもは通常、ネット回線がつながっているデスクトップPCや有線環境が整っている部屋でノートパソコンを用いて業務を遂行しています。職員がオンラインでコミュニケーションをとる場合、使用可能なパソコンや部屋が限定され空きがなければ会議そのものができないといった課題があったのですが、モバイルルーターU3を導入したことでオンライン会議を手軽に開催できる環境になりました。

またICTが苦手な職員もいます。若手が中心となり職員間でコーチングやレクチャーなどを積極的に行い始め、今までに触れることのなかったお互いの発想や考えを知る機会も生まれています。

新しい地域活動の在り方を追求!

―今後、「DoRACOON」をどのように活用していきたいですか?

DoRACOONモバイルルーターU3やタブレットと共に社会福祉協議会の活動を通じた住民同士の交流の輪が広がり、次々とアイデアが生まれてくる、新しい地域活動の在り方を追求していきたいです。

金城さま:「地域住民と小学生で実施する認知症声かけ訓練」は、新しいGIGAスクール構想の元、小学校にICTツールが順次導入されていくので、学校を訪問せず各自治会館からDoRACOONモバイルルーターU3のような通信を利活用しリモート開催を実現できそうです。

毎年開催する「こども向けの福祉体験講座」は、ボランティアと参加者が工作や手話などを対面で実施しています。コロナ禍では、近距離での活動を主とした企画自体が現実的ではなく、細やかな配慮が必要です。こどもたちと耳の聴こえづらい方との手話によるコミュニケーションは、近くにいなくても画面を通じて手話体験ができるので講座が成り立ちます。

障がいや基礎疾患をお持ちの方は、コロナ禍において人が集う会に参加したくても、より一層参加しづらい想いをお持ちです。「誰かと交流したい」という想いをICTツールの利活用により叶えたい。職員も積極的に企画を実施していきたいです。

杉江さま:サロン活動はそれぞれで行い、互いの活動を知る機会がありませんでした。また活動自体を支えてくださっているのはシニア世代です。「サロン活動がしんどくなってきている」といった現場の声も聴こえています。

DoRACOONモバイルルーターU3を使い、互いのサロン活動会場をライブでつなげば、様子を知ることができます。「そういう活動をしているなら私たちもこうしてみよう」新たなサロン活動のアイデアや活動へのモチベーションにつながるのではと構想しています。今までできなかったアイデアや新たな可能性を持った取り組みを積極的に進めていきたいです。

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