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【2022年版】育児・介護休業法の改正ポイントをわかりやすく解説!今後事業者が対応すべきこととは?

2022-6-7

2022年4月1日から段階的に施行されている改正育児・介護休業法。本記事では、改正育児・介護休業法における変更点と事業者が対応すべきことについて解説します。

 

育児・介護休業法改正の概要

今回の改正育児・介護休業法の重点は、「男性の育児休業取得を促す」ことです。男性向けの「出生時育児休業(産後パパ育休)」が創設されます。従来の「育児休業」にも変更点が加えられ、取得しやすくなります。

 

・「出生時育児休業(産後パパ育休)」を創設(2022年10月1日)
・「育児休業」に変更が加えられる(2022年10月1日)
・事業主に育児休業を取得しやすくするための措置が義務付け
・男性労働者の育児休業取得状況を公表(2023年4月1日)
・有期労働者の休業取得条件が緩和(2022年4月1日)

「出生時育児休業(産後パパ育休)」を創設(2022年10月1日)

従来の「育児休業」制度に加え、「出生時育児休業(産後パパ育休)」という新たな制度が誕生します。どちらか片方のみ、もしくは両方を利用できます。

 

従来の「育児休業」との違いは、次の表をご覧ください。

(※1)1歳〜1歳6ヶ月までと1歳6ヶ月〜2歳までにおいて、所定の条件を満たせば1歳までの育児休業とは別に、それぞれの期間で育児休業を取得できる。

(※2)2022年10月1日以降はこの特例が廃止となり、2回までの分割取得が可能となる。

 

なお休業中の就業については、次の条件がすべて満たされている状況でのみ可能となっています。

 

・出生時育児休業における就業について、労使協定が結ばれている

・労働者から就業の申し出があり、その申し出について事業主が同意する

 

休業中の就業について事業主が一方的に同意を求めることは禁じられていますので、ご注意ください。

「育児休業」に変更が加えられる(2022年10月1日)

従来の「育児休業」制度にいくつか変更が加えられ、より取得しやすくなります。

「育児休業」の2回分割が可能に

現行の「育児休業」では、生後8週間までに育児休業を取った場合に限り、再び育児休業を取得することが可能です。

 

2022年10月1日からは、特段の条件なしに2回までの分割取得が可能になります。

 

たとえば1ヶ月間育児休業を取得したあと仕事に復帰し、1歳になるまでの間で再び育児休業を取得する、といった使い方ができます。

1歳以降の育児休業で夫婦が交代して取得することが可能に

1歳以降の育児休業を夫婦双方が取得する場合において、夫婦のうち片方の育休開始日を柔軟に設定できるようになります。

 

育休開始日は「配偶者の育児休業終了予定日の翌日以前」に変更されます。この変更により、夫婦が交互に育休を取得することが可能になるでしょう。

 

たとえば5月1日が誕生日の子に対する1歳〜1歳6ヶ月までの育休を、下記のように分担できます。

 

・妻:5月1日~7月31日

・夫:8月1日(8月1日以前でも可)~10月31日

「特別な事情」があるときは1歳以降の育児休業の再取得が可能に

1歳〜1歳6ヶ月(または1歳6ヶ月〜2歳)までの期間において育児休業を1度取得した場合であっても、「特別の事情」があるときに再取得が可能になります。

 

特別の事情とは、新たな休業(※)が始まったことにより育児休業が終了した場合において、新たな休業の対象が死亡等したときです。

 

(※)産前産後休業・育児休業・出生時育児休業(産後パパ育休)・介護休業のいずれか

事業主に育児休業を取得しやすくするための措置が義務付け

事業主に対しては、育児休業を取得しやすくするため、2つの措置が義務付けられます。

育児休業を申請しやすい環境の整備

育児休業しやすい環境を整備するため、事業主は次の4つのうちいずれか(可能であれば複数)の措置を取ることが義務付けられました。

 

 

・研修の実施

・相談体制の整備

・自社の育児休業の取得事例を提供

・制度等の方針を周知する

個別周知・意向確認

妊娠・出産等を申し出た労働者に対し、面談等を通じて次の4点を通知し、休業取得意向を確認することが義務付けられます。

 

・制度の内容(育児休業と出生時育児休業(産後パパ育休))

・休業申請するときの申し出先

・育児休業給付の内容

・休業期間中に労働者が負担すべき社会保険料の取り扱い

 

通知手段は、次のいずれかの方法です。

 

・対面またはオンラインでの面談

・書面交付

・FAXまたは電子メール等(労働者が希望した場合のみ)

 

なお「音声のみの通話」は対象外となっています。

男性労働者の育児休業取得状況を公表(2023年4月1日)

常時雇用する労働者の数が1,000人を超える事業主では、男性労働者における育児休業の取得状況を公表する義務が課せられます。

有期労働者の休業取得条件が緩和(2022年4月1日)

有期労働者が育児休業または介護休業を取得するための条件のひとつに、「引き続き雇用された期間が1年以上の者」というものがありました。今回の改正でこれが撤廃されました。

 

休業取得できる有期労働者の条件

ただし労使協定を締結する場合は、「雇用された期間が1年未満の者」を対象外とすることも可能です。

育児・介護休業法の改正スケジュール

育児・介護休業法の改正は、3段階に分けて導入されます。

育児・介護休業法改正で事業者が対応すべきこと

育児・介護休業法改正で事業者が対応すべきことをまとめました。

労使協定の締結が必要な項目について自社の方針を検討する

「雇用期間が1年未満の有期労働者を、休業取得できないものとして除外する」場合や、「出産時育児休業(パパ産後育休)中の就業を可能とする」ケースでは、労使協定の締結が必要です。

 

上記2つについて、自社の方針を検討しましょう。

就業規則の改定

自社の方針が定まったあと、就業規則を法改正に即した内容に改定します。厚生労働省のWebサイトに就業規則例が掲載されていますので、参考にするとよいでしょう。

育児休業を申請しやすい環境整備の実施

「育児休業を申請しやすい環境の整備」では、「研修・相談体制の整備・育休取得事例の提供・制度と方針の周知」のうち、複数またはいずれかを実施します。どの措置を講じるかを決め、その措置に応じた資料を作成し、周知してください。

個別周知・意向確認のための準備

妊娠・出産を申し出た労働者に対してすぐに面談等が行えるよう、提供する情報に関する資料をあらかじめ準備しておきましょう。

まとめ

育児・介護休業法の改正により、男性の育児休業取得率がますます向上するでしょう。 求人を行う際、育児休業しやすい職場であることをアピールできるようになれば、より多くの人材を集めることができます。 多くの夫が育児休業することで、パートナーである女性が働きやすくなり、出産した女性の離職を防ぐことも期待されます。 企業の実務負担は増えますが、その負担に見合う効果も大きいといえるでしょう。

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