
通信障害によって、インターネットや電話がつながらなくなるという経験をしたことはありませんか。
携帯電話キャリア側のトラブルや自然災害、落雷などでも通信障害が発生します。
本記事では、通信障害とは具体的にどのような症状をさすのか、原因や事例について触れ、モバイル回線における対策方法について解説します。
INDEX
- 1.通信障害とは
- 2.これまで発生したモバイル回線の通信障害
- 3.通信障害の発生原因
- 3.1.通信事業者側のトラブル
- ネットワーク機器の故障
- 人的ミス
- ネットワークの輻輳(ふくそう)
- 3.2.自然災害
- 落雷による機器の故障
- 長期間の停電による基地局の電源喪失
- 基地局間の物理的なケーブルの断線
- 3.3.サイバー攻撃
- DDoS攻撃
- 4.重大事故を起こさないキャリアは存在しない
- 5.音声通話の通信障害対策
- 5.1.通信障害時でも音声通話したいなら携帯電話番号を2つもつしかない
- 非常時における事業者間ローミングは2025年度末に開始予定
- 5.2.公衆電話の位置を把握する
- 6.データ通信の障害対策
- 6.1.WiFiの下で利用する
- 6.2.デュアルSIM端末でサブ回線を契約しておく
- 6.3.クラウドSIM対応機器をもつ
- 7.法人向けのクラウドSIMならDoRACOONがおすすめ
通信障害とは
通信障害とは、回線事業者やプロバイダ、携帯電話キャリアの設備に不具合が発生し、インターネットや電話が利用不可になることです。
具体的な症状としては、「電話をかけられない」「ネットを開こうとすると”ページを開けません”と表示される」などがあります。
インターネットや電話は生活や経済活動に欠かせないインフラとなっているため、通信障害は社会に大きな影響を及ぼします。
たとえば携帯電話がつながらなくなれば急病でも救急車を呼べなくなりますし、インターネットが使えないと企業の発注・受注業務が止まってしまうでしょう。
通信障害が発生した事業者は、障害発生日時や対象地域、影響するサービス等を公式Webサイトで公開しています。
もしご自分の端末が通信できなくなった場合は、WiFiを利用する、または家族や友人の端末を借りるなどして、契約している回線事業者やプロバイダの公式Webサイトを確認しましょう。
これまで発生したモバイル回線の通信障害
2018年以降に発生したモバイル回線における重大な事故は、次の表のとおりです。
2018年以降、キャリアすべてにおいて重大な事故が発生しています。
スマホが使えない時間が長かったことにより、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
一番最近では2022年9月、約130万回線において、通話やデータ通信がしにくい状況となり、約4時間半後に復旧しました。
他にも通信障害のなかで最も大規模、かつ復旧に長時間を要したのは、2022年7月の通信障害です。
7月2日午前1時35分から4日午後3時までの61時間25分にわたり、音声通話とデータ通信が利用しづらくなる状況が起こりました。
それ以前にも2021年10月14日~15日に約460万人、データ通信は約830万人、
2018年12月6日午後、通信障害が起こり、約3,000万回線が通話や通信ができない状態となりました。
通信障害の発生原因
通信障害が発生する原因は、大きく次の3つのカテゴリに分けられます。それぞれのカテゴリと具体的な原因を以下にまとめました。
これらの原因について、さらに詳しく説明していきます。
通信事業者側のトラブル
通信障害は、通信事業者が管理・運営する設備に問題が生じた場合に発生することがあります。
ネットワーク機器の故障
ネットワークを構成する機器が故障や不具合を起こすと、通信障害が発生します。
例えば、2018年12月に発生した全国規模の通信障害は、コアネットワークを構成するサーバーのデジタル証明書の期限が切れたことが原因でした。これにより、サーバーが正常に動作しなくなり、障害が発生しました。
この問題はサーバーのメーカーのミスによるものであり、同じ製品を使用している海外の通信事業者においても、同様の障害が発生しています。
人的ミス
通信設備のトラブルの原因は、故障だけでなく、人的ミスもあります。
実際、2022年7月に発生した大規模な通信障害は、メンテナンス作業でルーターの経路設定を誤ったことがきっかけでした。
設定情報が誤っていると通信が正常に行われないため、通常は元の状態に切り戻す作業が行われます。
ですが元に戻すまで通信断が発生することにより、輻輳(ふくそう)が引き起こされ、障害規模が拡大することもしばしば起こります。
ネットワークの輻輳(ふくそう)
輻輳をかんたんにいうと、ひとつのところに想定以上に通信が集中することで、システムが処理しきれなくなることです。
携帯電話各社はユーザー端末の「位置登録情報」を、端末が一定のエリアを移動するたびに取得しており、輻輳が発生しやすいシステムであるといえます。
この位置登録情報のしくみが通信断により一定時間停止してしまったら、端末は位置情報の再送を繰り返し、通常よりも非常に多くの通信が発生してしまいます。
輻輳が連携する他のサーバーへ波及することで、通信しづらい状況が継続してしまうでしょう。
自然災害
台風や地震、津波などの自然災害が原因で通信障害が発生することがあります。
落雷による機器の故障
落雷によって通信機器やパソコンが故障し、通信ができなくなることがあります。これは、通信線や電源線を通じて、一時的に強い電流が流れるためです。雷が直接当たらなくても、近くで雷が落ちたり、空中で雷が鳴ったりする場合でも、機器の故障が発生することがあります。
落雷による機器の故障を防ぐためには、以下の対策が有効です。
- ・パソコンや周辺機器の電源ケーブル、LANケーブル、電話線を抜く
- ・アース線のある機器はアース線を接続する
- ・雷サージ保護機能付きの電源タップを利用する
また、落雷によってインターネット接続ができなくなる場合に備えて、予備の機器を用意しておくことも効果的です。
長期間の停電による基地局の電源喪失
各携帯電話事業者は、電力供給が途絶した際の対策として、主要な基地局には発電機を、その他の多くの基地局にはバッテリーを備えています。しかし、停電が24時間以上続くと、バッテリーの電源が尽き、基地局が停止してしまうことがあります。
このような場合、基地局を再稼働させるためには、発電機の設置や移動基地局による電波提供が必要です。
基地局間の物理的なケーブルの断線
ユーザーの端末と基地局は無線で接続されますが、基地局以降の通信設備は物理的なケーブルでつながっています。通常、複数の通信経路が確保されているため、一部の設備が断線しても通信は可能です。
しかし、大規模な地震や土砂崩れなどで複数の通信経路が同時に断線した場合、通信ができなくなることがあります。
サイバー攻撃
外部からのサイバー攻撃も、ネットワークに障害をもたらす原因となりえます。
DDoS攻撃
DDos攻撃とは、特定のネットワークやコンピューターを標的に、大量のアクセスを一斉に発生させて過剰な負荷をかける攻撃手法です。
この過剰なアクセスをサーバーが処理しきれなくなり、結果的にサーバーがダウンしてサービスサイトの運営が停止することがあります。
また、攻撃を受けたサーバーが接続しているネットワーク全体に影響が及ぶ可能性があり、その結果、同じネットワークを利用している他のユーザーもインターネット接続が不安定になることがあります。
重大事故を起こさないキャリアは存在しない
通信障害が起きると、個人のスマホがつながらないという問題だけでなく、救急車につながらないなど、致命的な問題につながる可能性もあります。
発生原因は様々ですがこれまでに起ったモバイル回線における重大事故からわかるのは、定期的に重大事故が発生している事と、事故を起こさなかったキャリアは存在しないことです。
私たちは、通信障害が起こりうるという前提で、モバイル回線を利用する必要があり、 そのため、もしも通信障害が起こった時に備えて対策を知っておくことが大切です。

では、たびたび発生するモバイル回線の通信障害に対し、ユーザー側はどのように備えればよいのでしょうか。
以下、モバイル回線の役割ごとに対処法を解説します。
音声通話の通信障害対策
モバイル回線の大きな役割の1つは、音声通話です。
とくに110番や119番などの緊急通報ができるという点で、携帯電話番号を使った音声通話機能は非常に重要な役割をもっています。
通常、携帯電話番号は契約しているキャリアの回線と紐付けられています。
たとえば、特定キャリアの090-xxx-xxxxという携帯電話番号を契約していたとき、その携帯電話番号はその管理下にあります。
もし障害が起きたら、090-yyy-yyyyで発信したり電話をうけたりすることはできません。
通信障害時でも音声通話したいなら携帯電話番号を2つもつしかない
キャリア回線に障害があっても音声通話したい場合は、キャリアの異なる2つの携帯電話番号をもつ必要があります。
たとえば、A社で090-xxx-xxxxという携帯電話番号をメインでもち、B社で090-yyy-yyyyという携帯電話番号を持つことです。
また1つ目のスマホは大手キャリア、2つ目はB社など格安キャリアを利用する方法もあり、格安SIMを提供しているキャリアであれば、月額料金を抑えながらサブのスマホを持つことができます。

1つのスマホで通信障害が起きても、サブ回線で契約したスマホがあれば、連絡が取りやすくなるでしょう。
他にも2台あれば、仕事用とプライベート用で使い分けたい場合にも便利でしょう。どうしても1台の端末で2つの携帯電話番号を運用するには、複数のキャリアを管理できるデュアルSIM対応の端末を用意しましょう。
非常時における事業者間ローミングは2025年度末に開始予定
「非常時における事業者間ローミング」とは、通信障害や自然災害などの非常時に、普段契約している携帯電話キャリアのネットワークが使えない場合に、他のキャリアのネットワークを利用できるサービスです。
2023年に発生した大規模な通信障害を受けて検討が進められており、2025年度末を目標に以下の2つの方式で導入される予定です。
- ・フルローミング方式:一般の通話・データ通信・緊急通報受理機関からの呼び出しが可能
- ・緊急通報のみ方式:緊急通報受理機関(110/119/118)への発信のみが可能
いずれの方式でも、契約してるキャリアのネットワークが利用できなくなった場合に通報が行えるようになります。
参考:非常時における事業者間ローミング等に関する検討会 第3次報告書 P.16
公衆電話の位置を把握する
緊急時に備えて公衆電話の位置を把握しておくこともおすすめです。たとえば、外出時にスマホが利用できないが、電話を掛けたい場合に公衆電話が便利です。近年では数が減りましたが、大規模な通信障害が起きた際の連絡手段として役立ちます。
そのため、生活圏内にある公衆電話の位置は事前に把握しておきましょう。
データ通信の障害対策
モバイル回線のもう一つの重要な役割は、インターネットへ接続するためのアクセス回線です。モバイル回線におけるデータ通信の障害対策方法は、主に次の3つです。
・WiFi下で利用する
・デュアルSIM端末でサブ回線を契約しておく
・クラウドSIM対応機器をもつ
それぞれの対策方法について、詳しくみていきましょう。
WiFiの下で利用する
スマートフォンやタブレット端末などのWiFi機能がある端末では、もし契約しているキャリア回線がダウンしても、WiFi下に入れば通信できる状態となります。
公衆のフリーWiFiスポットに行ったり、自宅に固定回線を引いておいたりすることで、障害対策になるでしょう。
デュアルSIM端末でサブ回線を契約しておく
デュアルSIMに対応している端末で、サブ回線を契約しておくのも1つの方法です。
デュアルSIMとは、異なる2種類のキャリアの回線を登録できる機能のことで片方をバックアップ用のサブ回線として利用できます。
たとえば、メイン回線としてNTTドコモを、サブ回線としてソフトバンクの回線を契約しておくことが可能です。
ただしデュアルSIM対応端末は、スマートフォンやタブレットの一部の機種に限られます。
モバイルルーターや据え置き型ルーター(ホームルーター)、IoTセンサー、業務専用端末などにおいては、別の通信障害対策方法を考える必要があるでしょう。
クラウドSIM対応機器をもつ
クラウドSIMに対応した機器をもつという選択肢もあります。
クラウドSIMとは、利用場所に応じて、複数のキャリアから適切なものが自動選択される仕組みのことです。
複数キャリアと契約しているようなものなので、いつでも安定した通信環境を構築できます。
クラウドSIMは専用のルーターを用意し、端末とWiFiで接続して利用しますので、WiFiを利用できる機器で、電源を確保できる環境であれば利用が可能です。
さまざまな機器に対応できるため、最も利用しやすい障害対策方法といえるでしょう。
法人向けのクラウドSIMならDoRACOONがおすすめ
モバイル回線の通信対策方法を考えるときは、利用している端末の種類や環境に応じて、適切なものを選択しましょう。
環境や端末を選ばず使える方法は、クラウドSIM対応機器を用意する方法です。
一般的なモバイルルーターを利用するような感覚で利用できるので、パソコン作業が苦手な方でもかんたんに利用できます。
とくに、DoRACOONはNTT西日本グループが提供するクラウドSIMテクノロジーを採用したインターネット接続サービスなので、安心して利用できるでしょう。
工事不要でプロバイダ契約も不要、届いたらすぐにインターネットに接続できる手軽さも魅力です。
特定のキャリアに通信障害が起きても安定して通信ができますので、法人向けでお探しの方は是非一度調べてみてはいかがでしょうか。
※記載している内容は、掲載日時点のものです
山岳でもストレスなしの通信環境を!山間部をカバーしているキャリアと対策を解説
2025-11-13
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