
いつものようにインターネットを利用していると、急に通信速度が低下したのかサイトやサービスに繋がりにくくなったという経験はないでしょうか?
なにか設定などを変更した覚えもないのになぜ、と思うかもしれませんが、インターネットが急に遅くなることは珍しいことではありません。
無線LAN(WiFi)はもちろんのこと、有線LAN接続でも急に遅くなるトラブルに遭遇することがあります。
今回は、急にインターネットが遅くなってしまう原因は何か、その対処法を解説していきます。
INDEX
- 1.インターネットが急に遅くなる原因と対処法
- 1.1.インターネット利用中に通信速度制限にかかった
- 1.2.自動的にフリーWiFiに接続された
- 1.3.同じWiFiを複数の方が同時に利用している
- 1.4.WiFiルーターの置き場所を変えたとき
- 1.5.自動ダウンロードが発生した
- 1.6.自通信障害が発生している
- 1.7.サイト・サービスへのアクセスが集中している
- 1.8.ルーターが不具合を起こしている
- 1.9.テザリングしているとき
- 1.10.スマホ・パソコンの負荷が大きい状態になっている
- 1.11.VPNを有効化した
- 2.避けるべきWiFiルーターの置き場所
- 2.1.水槽のそば
- 2.2.部屋の四隅
- 2.3.電子レンジのとなり
- 3.インターネットが急に遅くなりやすい場所
- 3.1.風呂場
- 3.2.公共のトイレ
- 4.インターネットが急に遅くならないための対策
- 4.1.接続方式をIPoE方式に変更する(フレッツ系光回線の場合)
- 4.2.回線プロバイダを変更する
- 4.3.回線に専用帯域オプションをつける
- 4.4.Wi-Fiルータを買い替える
- 5.法人専用のDoRACOONなら通信障害に強い
インターネットが急に遅くなる原因と対処法
インターネットが急に遅くなってしまう原因は様々です。
原因によって対策方法や回避方法が異なるので、順番に解説していきます
1. インターネット利用中に通信速度制限にかかった

スマホの場合は、インターネットを利用している最中に通信制限がかかってしまったことが原因でインターネット速度(通信速度)が急に遅くなることがあります。
どれくらい速度が低下するかは契約しているキャリアによって異なりますが、ほとんどのキャリア回線はインターネットを快適に利用することは不可能なくらいにまで速度が低下します。
速度制限がかかった場合、
● キャリア回線を使わない自宅のWiFiを利用する
● 通信量を追加購入する
● 速度制限がリセットされるまで待つ
これらいずれかを行うことで速度制限を回避・解除することができます。
キャリア回線に限らず、通信量制限がある環境なら起こりうる問題なので注意しましょう。
2. 自動的にフリーWiFiに接続された
スマホの多くはモバイル通信によるデータ通信量の消費を抑えるために、接続可能なWiFiに自動接続するようになっています。
ですが、自動的に接続されるWiFiスポットによっては接続後にWiFi利用の同意などを行う必要があり、すぐにインターネットに繋げないことがあります。
そのため、WiFi接続に切り替わった途端にインターネットが急に遅くなった、全然繋がらなくなったという問題が発生することがあるのです。
この問題を回避したいのであれば、外出中はWiFi自動接続をオフにしておき、必要な時だけ設定画面から接続先を選択するようにしましょう。
「WiFi=速い」とは限らない
フリーWiFiはモバイル通信のデータ通信量を消費せずにインターネットを利用できる便利なスポットですが、便利ということは多くの方が接続しようとします。
フリーWiFiに接続する方が多ければ多いほど混雑し、インターネット速度が急激に遅くなってしまうのです。
無条件に利用できるフリーWiFiに接続したとき、利用過多による混雑で遅くなることもよくあります。
「WiFi=速い」というわけではないので、WiFiに接続したことでインターネットが急に遅くなることがあるということを覚えておきましょう。
3. 同じWiFiを複数の方が同時に利用している
根本的な原因はフリーWiFiと同じですが、同じWiFiを複数の方が同時に利用する環境はフリーWiFiだけではありません。自宅でも発生します。
家族で同じWiFiを使っていて、なおかつ大容量のアプリダウンロードなどが同時に行われていたら、WiFiが混雑してインターネット速度が遅くなってしまいがちです。
マンションの共用WiFiでは発生しやすい
最近のWiFiルーターは高性能であるため、3~4人が同時に利用したところで不便を感じるくらいにインターネット速度が遅くなってしまうことはめったにありません。
ですが、マンションの居住者向けに提供されている共用WiFiであれば話が変わってきます。

居住者向けということはそのマンションに住んでいる方全員が利用する可能性があるため、時間帯によってはWiFiへの接続が集中して混雑し、インターネット速度が極端に遅くなってしまいます。
マンション共用WiFiを使っている方で、平日の朝は問題ないけど夜や休日では遅くなることが多いという場合は、利用者が多いことによる混雑が原因である可能性が高いでしょう。
4. WiFiルーターの置き場所を変えたとき
模様替えなどをした際に、WiFiルーターの置き場所を変更することがあるでしょう。
WiFiルーターは本体を直接操作することが少ないので、どこか邪魔にならない隅っこに移動させた方も多いかもしれません。
ですが、WiFiルーターは置き場所によって通信速度が大幅に低下してしまい、置き場所を少しずらしただけで通信速度が目に見えて遅くなるということがよくあります。
詳しくは後ほど解説していますが、水槽や電子レンジの近くなどは、WiFiルーターと相性が最悪なので、心当たりある方は少し移動させてみましょう。
5. 自動ダウンロードが発生した
スマホやパソコンの設定によってはアプリのアップデートが始まった時に自動的にダウンロードが開始されることがあります。
バックグラウンドで実施される自動ダウンロードによって端末の通信処理が圧迫されて、通信速度が思うように出ない状態に一時的になってしまうことがあります。
自動ダウンロードが発生した場合は、ダウンロードが完了したら解消されるので、特に急ぎではない場合はアップデートの自動ダウンロードなどを待つようにしましょう。
6. 通信障害が発生している
極稀に起きる問題ですが、通信障害が発生している時もインターネット速度が急に遅くなってしまう・最悪の場合は全く繋がらなくなってしまうことがあります。
通信障害といっても色々ありますが、利用しているプロバイダでトラブルが発生していることや、アクセスしようとしたサイト・サービス側のネットワーク機能に障害が発生していることもあるでしょう。
通信障害に関しては、こちらからなにか手を打つことはできないため、障害が回復するまでは見守るしかありません。
通信障害の範囲がどの程度かについては通信障害によって異なるので、あらゆるサイト・サービスに接続できないのか、一部のサービスだけ接続できない・重いのかいろいろ試してみるようにしましょう。
7. サイト・サービスへのアクセスが集中している

テレビやSNSなどで話題になっていた・バズった商品を扱っているショッピングサイトや公式サイトにアクセスしようとすると全く繋がらないことがあります。
これは自分の通信環境が悪いのではなく、同じように全国の方が同時にアクセスしようとしたためサーバーがパンクして全く繋がらない状態になっているのです。
テレビやSNSの影響力は非常に大きいため、話題になっていたから興味本位で見てみようとアクセスしてみたものの、全然読み込めない・文字は出てきたけどデザインが崩れている・画像が全く読み込めていない場合は時間を置いてから再度アクセスしてみましょう。
8. ルーターが不具合を起こしている
ルーターが不具合を起こしてインターネット速度が遅くなってしまうことがあります。
よくあるのはルーターが熱を持ち過ぎたことによる熱暴走です。ルーターは熱を持ちすぎると熱によって故障してしまわないように、処理能力を大幅に制限してこれ以上熱を持たないような挙動をします。
この処理能力の制限が問題で、通信速度を大幅に低下させることにつながることが多いのです。
先ほどまでは何も問題なく安定してインターネットに繋げられていたけど、突然インターネットに繋がりにくくなったという場合は熱暴走が原因の可能性があります。
インターネットを使い始めたタイミングでは問題ないけど、時間が経つと不安定になる場合は、一度ルーターを素手で触ってみて温度を確かめてみると良いでしょう。
ルーターを触った瞬間火傷してしまうほど熱を持つことはないですが、触り続けると低温やけどになる可能性があるので、熱いと感じたらすぐに手を離すようにしてください。
熱暴走の疑いがある場合は、一度ルーターの電源を落として20~30分程度放置するようにしてください。
この際、扇風機の風やエアコンの風が当たる場所において冷めやすくするのはいいですが、保冷剤などを使って急激に冷やすことはやめてください。
9. テザリングしているとき
テザリングしている時も状況によっては通信速度が一気に低下してしまうことがあります。
テザリングの場合、テザリングしている端末を中継してインターネットに接続していることになるため、「インターネットに接続したいデバイス⇔テザリングしているデバイス⇔インターネット」という構成になります。
このとき、テザリングをしているデバイスがインターネットに繋がりにくいような場所に置いていた場合や、テザリングしているデバイスとインターネットに接続したいデバイスとの距離が開いている・障害物が多い場合はインターネット速度が遅くなりやすいです。
また、ポケットに入れているスマホでテザリングをしていて、ポケット周辺に金属類が多い場合も通信が不安定になりやすく、通信速度が急に遅くなったり元に戻ったりすることがあります。
テザリングをする場合はできるだけ開けた場所・障害物となるものが少ない場所で行うようにしましょう。
10. スマホ・パソコンの負荷が大きい状態になっている

スマホやパソコンは負荷が高ければ高いほど熱を持ちます。
熱を持ちすぎるとルーターと同じようにこれ以上熱を持たないように処理能力を制限してしまいます。
このとき、通信速度もある程度制限されてしまうことがあり、使い物にならないほどではないものの遅くなったと感じることがあります。
パソコンであれば熱による制限を無効化することもできますが、パソコンが壊れるリスクもかなり高くなるのであまりおすすめできません。
基本的にスマホやパソコンの性能にゆとりがあるほど(性能が高いほど)熱が溜まりにくいので、熱による処理能力低下を起こさせたくないのであれば、より性能の高いスマホ・パソコンに買い換えるといいでしょう。
11. VPNを有効化した
インターネットを利用する際のプライバシーを保護するためにVPNを利用する方もいるでしょう。
ですが、このVPNが原因で急激にインターネットにつながりにくくなることがあります。
VPNの詳しい説明については割愛しますが、遠く離れたサーバーとテザリングしているようなものであり、テザリングしているサーバーのネットワーク性能が低いとその分通信速度が低下します。
VPNの特性上、1つのVPNサーバーに複数の方が同時接続するため、同時接続者が多ければ多いほど VPN が混雑して通信速度が低下してしまうのです。
通信を匿名化できるメリットを持つVPNですが、通信速度低下に関するデメリットもあるので注意してください。
避けるべきWiFiルーターの置き場所
インターネット速度が急に遅くなる原因として、「WiFiルーターの置き場所を変えたとき」を挙げましたが、WiFiルーターと相性の悪い場所というのは意外と多いです。
知らないうちに相性の悪い場所に置いていると、WiFiの速度がいつまで経っても遅いままになってしまうでしょう。
続いては、あまり置くべきではないWiFiルーターの置き場所について紹介します。
水槽のそば
水槽をおいている場合、水槽の近くにはWiFiルーターを置かないようにしましょう。
電波は水分を通過しにくい性質を持っており、WiFiの電波を広く拡散させないといけないルーターの近くに水槽があると、電波がうまく広がってくれません。
水槽に限らず、水が入った花瓶が近くにあるときや水気の多い洗面所、壁の向こう側に水道管がある場所はWiFiルーターを置くべきではないでしょう。

これは、広範囲に電波を張り巡らせるメッシュ型WiFiルーターでも起きる問題なので注意しましょう。
部屋の四隅
部屋の四隅は電波が分散しづらいため、そういった場所にはWiFiルーターを置かないようにしましょう。
通信速度が5Mbps未満だったとしても、部屋の四隅・角から10センチほど離しただけで通信速度が一気に100Mbps以上になることも珍しくありません。
WiFiルーターが邪魔にならないように隅っこにおいている場合も同じ理由でインターネットに繋がりにくくなっている可能性が高いので、少し部屋の中央に寄せるか、ルーターの左右が開いている状態になるように置き場所を変えてみてください。
電子レンジのとなり

電子レンジは内部の電磁波が外に漏れないように、電磁波を遮断する素材が使われています。
その電子レンジが生み出す電磁波は2.4GHz帯の周波数ですが、この2.4GHz帯というのはWiFiでも使われる周波数です。
つまり、電子レンジにはWiFiの電波を遮断する材質が使われており、WiFiルーターとの相性はこれ以上ないほどに最悪であるということです。
また、内部の電磁波が外に漏れない作りになっているとはいっても僅かには漏れ出します。
漏れ出た電磁波がルーターから発信されるWiFi用の電波と混ざり合ってしまい、WiFiの電波に乱れが発生します。
電子レンジを動かしていない時は電子レンジが邪魔になるだけですが、電子レンジを動かしている最中、動かした直後は電波の乱れで急激にインターネット速度が低下する、WiFiが切断されることもあるので気をつけましょう。
インターネットが急に遅くなりやすい場所
モバイルルーターを使っていることでもない限り、WiFiルーターを置いている場所を頻繁に変えることはないでしょう。
ですが、WiFiを利用する場所はその時その時で変わってくるはずです。
● 食事時はルーターを置いているリビングで
● 就寝時は自室のベッドで
● お風呂場で
その時の気分によって利用する場所が変わってくるでしょう。
ですが、その利用する場所が原因でインターネット速度が急に遅くなってしまうことがあります。ありがちなのが以下の2箇所です。
● 風呂場
● 公共のトイレ
風呂場
お風呂で湯船に浸かりながら動画を見ようとしたら、頻繁に動画が止まってしまう・読み込みが追いつかないという問題に遭遇した事がある方は結構いるのではないでしょうか。
お風呂場には壁の内側や湯船の内側など金属類が使われていることが多く、WiFiの電波を受信しにくい環境になっていることが多いのです。
電波は基本的に障害物によって遮断されると言われていますが、本来は木やガラスなどを貫通する性質を持っています。

WiFiで使われる2.4GHz帯は周波数が低い関係で電波が障害物を貫通しやすく、閉め切った2階の自室から1階にあるルーターへの接続でも、安定して接続できるようになっているのです。
ですが電波は金属類を貫通せず反射するため、金属が外壁や浴槽に使われている場合は、電波が反射し、風呂場にWiFiの電波がほとんど入り込むことができません。
公共のトイレ
飲食店などの施設にある大きなトイレには、電波の流れを悪化させやすい金属類が使われていることが多く、トイレの中だけインターネット速度が遅くなるということがあります。
トイレの建設で使われている材質によって変わってくるので、全てのトイレでインターネット速度が遅くなるわけではないですが、トイレに入った瞬間通信速度が遅くなる・圏外になる場合は、トイレ内ではインターネットが使えないものと思っておきましょう。
インターネットが急に遅くならないための対策
通信障害やWindowsアップデートなどであれば、回線速度が遅くなってしまうことは避けようがありません。
ですが上記以外のケースでインターネットの通信速度が急に遅くなるようなことがたびたびある場合は、抜本的な対策をとる必要があります。
ここでは、インターネットが急激に遅くなることを防ぐための事前対策を紹介します。
接続方式をIPoE方式に変更する(フレッツ系光回線の場合)
フレッツ光や光コラボなどを利用している場合、インターネット接続方式をPPPoE方式からIPoE方式に変更することで、速度の低下を軽減できる可能性があるでしょう。
PPPoE方式はNTTの許可を得ないとプロバイダが設備を増強できないしくみのため、利用する人数・データ量が増えたときに設備の能力が追いつかず、速度が遅延してしまいがちです。
ですが一方IPoE方式であれば、プロバイダが自由に設備を増強できるため、混雑の影響を受けづらく、多くの人が利用する時間帯でも速度低下しにくいでしょう。
IPoE方式に変更できるかどうかは、利用している回線・プロバイダに確認してみてください。

回線プロバイダを変更する
光回線の業者を変更してみるのもひとつの方法です。
インターネット網にアクセスするにはプロバイダの設備を必ず経由するため、プロバイダによって速度は大きく変わるからです。
光回線の業者を変更するのは少々手間ですが、速度は大きく変わるのでぜひ検討してみてください。
回線に専用帯域オプションをつける
光回線業者やプロバイダによっては、契約した人だけが利用できる専用帯域をオプションとして提供しているところがあります。たとえるなら、お金を払った人だけが利用できる専用道路のようなものです。
混雑することなく、いつでも快適に通信できるでしょう。
オプションなのでコストアップしますが、どうしても快適に通信したい方はぜひ検討してみてください。
Wi-Fiルータを買い替える
古いWi-Fiルーターを利用している場合は、最新のものに買い替えることで無線LANの速度が向上するでしょう。
現在最も速い無線LAN規格はWi-Fi6(IEEE 802.11ax)となっています。
利用している無線LAN規格がWi-Fi4(IEEE 802.11n)以下なら、ぜひ買い替えを検討してみてください。
なお利用しているデバイスが古い無線LAN規格にしか対応していない場合は、その古い規格で接続するしかありません。
法人専用のDoRACOONなら通信障害に強い
法人用にLTEルーターをお探しの方には、法人専用のDoRACOONがおすすめです。
3キャリアのLTE回線に対応したクラウドSIM搭載なので、回線障害があっても、他のキャリアの回線を利用して接続し続けられます。
モバイル回線を利用するため、回線工事不要で利用できる点もメリットです。
まとめ
インターネット速度が急に遅くなる原因は、ここまで紹介してきたように数多くあります。 単純にルーターが壊れかけていて買い換える必要があるケースもありますが、ルーターの寿命は4~5年と言われているので、ルーターが壊れているから接続が不安定になるケースは少ないでしょう。 ルーターが高性能でも、WiFiを使う場所(お風呂など)によっては速度が落ちたり、度々切断されたりするので、何が原因でインターネット速度が低下しているのか考えて対処するようにしてください。

2023-9-20
-
# 5G# 5G# ADSL# BCP# BI# BIツール# byod# DOR02# DOR03# doracoon# DoRACOON# DX# eSIM# eSIM対応機種# GIGAスクール# ICT技術# ISDN# ISP# ISPとは# jetfon

2023-06-26

2023-07-12

2023-09-12