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光回線の通信の仕組み・用途・メリット・デメリットを解説!

2024-1-12

光ファイバーケーブルを介して高速かつ大容量で伝送することを可能にする光回線。

本記事では、光回線の基本的な仕組みから用途、メリット、デメリットに至るまでを解説します。光回線が他の回線に比べてどのように優れているのかがわかります。

 

 

光回線の仕組み

光回線とは、光ファイバーケーブルを利用したインターネットアクセス回線です。

光ファイバーとは長い距離を伝送しても光量が弱まらないよう、純度の高いガラスが使用されており、透過率の高い石英ガラスや高性能プラスチックなどで構成される光の伝送路のことです。

光回線以外の回線ではデータ通信に電気信号を用いますが、光回線では光信号を用いており、光信号とはデジタルデータの「0」と「1」に応じて繰り返すものです。

発光器は、光のオン・オフを1秒間に数十億~数百億回も繰り返せる能力をもち、大量のデータを瞬時に伝送できます。

光回線の通信の流れ

光回線におけるデータ通信の原理を解説します。

1.デジタルデータを光信号へ変換

パソコンやスマートフォンで扱われるデジタルデータは、レーザー・ダイオードという1mm程度のチップによって、光の信号に変換されます。

2.光信号が光ファイバーの中を流れる

光信号は光ファイバーの中を流れていきます。

3.受信側で光信号をデジタルデータへ復元

受信側の受光素子が光信号からデジタルデータに復元します。

光回線と他固定回線の違い

光回線以外の固定式のデータ通信回線について解説します。

ISDN回線

ISDN回線は電話線を利用したデータ通信サービスです。

音声とデータの両方をデジタル形式の電気信号にして流す仕組みで、伝送速度は64kbpsです。ISDN回線のデータ通信サービスは2024年に提供終了予定です。

ADSL回線

ADSL回線は電話線を利用したデータ通信サービスで、上りよりも下りの速度を高速化させたものです。

 

伝送速度は最大50Mbpsでしたが、利用場所と電話局との距離が長いほど信号が弱くなり、住んでいる場所によって伝送速度に差が出るものでした。

ADSL回線は2023年1月に、一部地域を除いてサービス提供が終了しています。

ケーブルテレビ回線(同軸ケーブル)

ケーブルテレビ回線は、ケーブルテレビの放送に使われる同軸ケーブルを利用したデータ通信サービスです。

増幅器をケーブルの途中に設置できるため、ADSL回線とは異なり、NTT局舎から離れていても速度が遅くなることはありません。

 

ただ同軸ケーブルは他のユーザーと共用するため、同時にインターネットを利用するユーザーがいると速度が低下します。

光回線と無線回線の違い

2024年現在は、無線を利用したデータ通信回線も活用されています。

モバイルネットワーク回線

もともとモバイルネットワーク回線は、携帯電話など持ち運んで利用する端末用に整備された回線です。無線を受信できる端末やルーターを設置することで利用でき、工事は必要ありません。

 

回線工事を行えない物件などで、固定回線代わりに利用されます。

低軌道衛星回線

低軌道衛星回線とは、衛星を使うデータ通信サービスです。

利用する衛星は、地表から2000km以下の軌道を周回している衛星です。

 

 

ユーザーはアンテナを設置することで通信できます。

人里離れた山奥や陸地から遠く離れた海上など、光ファイバー回線の敷設や無線基地局の設置が難しい場所でも利用できる点がメリットです。

光回線の種類

光回線の種類について解説します。

フレッツ光

フレッツ光は、NTT東西が提供する定額の光回線サービスです。

フレッツ光の料金にはプロバイダ料金が含まれていないため、プロバイダと個別に契約する必要があります。

光コラボ

光コラボは、NTT東西以外の事業者が、フレッツ光回線と自社サービスを組み合わせて販売するインターネット接続サービスです。

 

プロバイダ料金を含めた価格体系となっています。

光コラボの契約者数は、2023年6月時点でフレッツ光の約2.5倍(※)となっており、最も利用されている光回線といえます。

 

(※)参考:2023年度 第1四半期決算について P.14 より

 

その他

光回線の中には、NTTフレッツ光網を利用しないものもあります。

具体的には、以下のとおりです。

 

  • ・auひかり
  • ・NUROひかり
  • ・電力会社系列の通信事業者による光回線
  • ・ケーブルテレビ会社による光回線

光回線の利用用途

光回線の利用用途は、主にインターネットと固定電話、テレビ放送の受信の3種類です。

1本の光ファイバーケーブルから、上記3種類の通信を利用できます。

インターネット接続

光回線はインターネット接続のためのアクセス線として活用されます。

固定電話

光回線を使った固定電話サービスは、「ひかり電話」などの名称で提供されています。

名称の由来はアクセス線に光ファイバーを使っているからですが、実際の中身はIP電話です。

 

全国一律の料金となるため、アナログ電話よりもランニングコストを抑えられます。

テレビ放送の受信

テレビ放送の受信には一般的にアンテナを用いますが、アンテナの代わりに光回線を利用することも可能です。

利用する光回線事業者にもよりますが、地上デジタル放送とBS放送、有料の専門チャンネル等を視聴できます。

 

アンテナ不要なため家の外観がスッキリし、悪天候でも安定的に放送を受信できる点がメリットです。

光回線のメリット

光回線のメリットについて見ていきましょう。

高速・大容量の通信ができる

 

 

光回線のメリットは、高速で大容量の通信ができる点です。

最大通信速度は100M~10Gbpsとなっており、現在選択できるインターネット接続回線の中で最も高速です。

安定して通信できる

モバイル回線は電波を利用するため、障害物や同時利用人数、電磁波の干渉等により、いつも安定的に利用できるとは限りません。

 

一方光回線は自宅までケーブルで配線されるため障害物の影響はありません。

また光信号なので電磁波の影響も受けず、安定的に通信できます。

光回線のデメリット

光回線のデメリットについても見ていきます。

引き込み工事が必要

 

光回線を利用するには、光ファイバーケーブルを引き込む工事が必要で、住居やビルが光ファイバーの設備が整ったエリアである必要があります。

エリアや建物の構造で工事ができない物件では、利用できません。

多くの光回線に契約期間のしばりがある

光回線は手軽な乗り換えが難しいといえます。

開通するまでには、事務手続きだけでなく立地調査や工事会社との日程調整などが必要です。

そのため申し込みから開通までは早くても2週間~1ヶ月以上かかる場合もあります。

光回線の多くは契約期間が2年または3年の長期間となっており、契約期間内に乗り換えるには解約金の支払いが必要です。

 

また新規工事費の分割払い期間中に解約すると、工事費の残債も支払う必要があります。

光回線の選び方

多数ある光回線の中から、選ぶポイントを解説します。

月額料金や初期費用から選ぶ

光回線の利用料金はサービスの内容などから安いものから高いものまであります。

予算に応じて決めるのもひとつの方法です。

携帯電話のキャリアから選ぶ

利用している携帯電話キャリアから選ぶのも有効です。

携帯電話のキャリアによっては、光回線とスマートフォンの通信契約をセットで利用することで、スマートフォンの利用料金が割引されます。

利用用途や目的から選ぶ

光回線を利用する用途に応じて、最適な回線を選ぶことも可能です。

たとえば、以下のようなケースがあります。

 

  • ・転居する可能性が高い方には、契約期間のしばりのない回線
  • ・オンラインゲームをプレイする人はPing値の低いゲーミング回線
  • ・夜間も快適に通信したいなら専用帯域をオプション利用できる回線

安定性や実効速度から選ぶ

光回線は、利用するプロバイダによって実際に出る通信速度が異なります。

ですが、プロバイダが実際の速度を公表していることはほとんどありません。

光回線の導入の流れ

光回線導入の大まかな流れを見ていきましょう。

1.光回線の契約

最初に、光回線を契約します。

多くの光回線がWeb上で申し込みを受け付けています。

2.工事の実施

回線を申し込むと、工事日の連絡が来ます。

工事には立会が必要な派遣工事と立会不要の無派遣工事があります。

3.WiFi等を設定

工事が終了すると、インターネットを利用できる状態となります。

ONUと無線ルーターを接続し、端末に無線LAN(WiFi)の設定を施しましょう。

光回線のよくある質問と答え

光回線のよくある質問と答えをまとめました。

光回線とWiFiの違いは?

WiFiはLANケーブルを無線で置き換えたもので、無線LANとも呼ばれます。

家庭内やオフィス内などの、局所的なネットワークの接続方法のひとつです。

 

光回線においても、ONUとアクセスポイントをLANケーブルで接続する、またはアクセスポイントとしての機能が備わっているONUを利用することで、WiFiを利用できます。

光回線とプロバイダとの違いは?

プロバイダはインターネット網への接続を行う事業者で、光回線は自宅から通信事業者設備までの区間に使われる通信回線です。

 

水が流れるホースを光回線とするなら、蛇口の機能がプロバイダであり、ホースだけでは水が流れてくることはありません。

 

ただし、2024年現在の光回線の多くはプロバイダサービスを含めて提供しているため、「光回線=光ファイバー回線+プロバイダサービス」を表す言葉として使われることもあります。

まとめ

光回線は2024年現在利用できるインターネット接続回線の中で、最も安定して高速に伝送できる通信回線です。 新たな技術開発が進んでおり、将来的にはますます高速化していくと考えられます。

※記載している内容は、掲載日時点のものです。

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